初心者向けEA入門

おたまじゃくしカップが盛り上がっているので、裁量の方でEAが気になり始めた人もいるかな?と思い、初心者向けEA入門記事を書いてみました。

実は私は裁量で勝てなかったのでEAを始めたのですが、最初のころはEA独特の用語が全く分からず困ったので、最初に知っておくべき用語などをまとめています。私が文系なので、文系でも分かる記事になっていると思います。


EA、VPS、バックテストとは?(よく使われる用語)

EA関連でよく使われる、EA、VPS、フォワードテスト、バックテスト、myfxbookという用語を紹介します。

EAとは、MT4やMT5で動く自動売買システムの名称です。一度セッティングすると、勝手にポジションを取って勝手に決済します。24時間起動させる前提なので、自宅のパソコンの電源が入っていないときでも別の場所で24時間動いてくれる仮想専用サーバー(VPS)というものを月額数千円で契約してEAを動かす人がほとんどです。VPSは、VPS業者のサーバーの一部を間借りするイメージです。24時間動いていればいいわけなので、自宅パソコンを24時間動かす人もたまにいます。

VPSは、日本の会社のVPSは高いので安さを求める人はVultr、Contaboなど英語のサービスを使っていますが、英語が不安な人はお名前ドットコムのVPSなどが人気のようです。


バックテストというのは、いいEAか悪いEAか判断するのに役立つもので、EAを過去の一定の年数(例えば、2009~2019年の間)に動かしたらどの程度の実績が出ていたかを趣味レーションするものです。

例えば、こんな感じです。レッツリアルで販売中のEA「Selye」のバックテストです。


項目上から2行目、「期間」というところが2003~2019年になっていますので、10年以上の期間の過去データ(EA用語で、過去データのことをヒストリカルデータと呼びます)でシュミレーションをしたところ、右肩上がりになっている(=順調に資金を増やし続けている)という結果になっています。

過去データはあくまで過去データですが、過去データで右肩上がりになっているということは、将来に当てはめても勝てる可能性が高いというように推測できるため、過去データのシュミレーションがEAの購入判断では重要になります。

ただ、あくまで過去データを使ったシュミレーションなので、事前にどのような相場だったのか数値が分かっているわけですから、「過去データで勝っているように見せかける操作」をしている詐欺的EAを作ることもできます。このような詐欺的EAにひっかからないために、バックテストの数値の見方(数が多くてややこしいですが)を勉強して、詳しくなっていく必要があります。

よくあるバックテストごまかしの手法を「よくあるバックテスト詐欺」の項目でいくつか紹介します。

バックテストでごまかされないために、フォワードテストというものも重要です。英語で考えると、「バック(後ろ)」「フォワード(前)」という意味ですが、フォワードテストというのは、実運用データのことです。

過去データは、シュミレーションに使う数値がすでに分かっているため、勝っているように見せかけるごまかしが可能ですが、フォワードテストは、EAが作られた後の未知の相場で運用しているものなので、フォワードテストで勝てているEAはいいEAの可能性が高くなります。その点でフォワードテストが重要になります。

このフォワードテストは、EA販売所であるゴゴジャンでもレッツリアルでも公開されていますので、バックテストと併せて購入時の参考にしてください。

EAを使う人がよく話題にしていますが、myfxbookというのは、EAを運用をした成績を公開できる外部サービスのことです。実運用データですので、フォワードテストということになります。偽装が難しいので、EAを購入する際の判断として使われることも多いです。



EAの入手方法

大きく分けて、有料のEAと無料のEAがあります。

有料のEAは、ゴゴジャンやレッツリアルといったEA販売サイトで購入できます。
ゴゴジャン    投資家の英知をすべての人に。GogoJungle

レッツリアル    www.lets-real.com

値段は大体1万円~4万円くらいです。

販売されているEAは玉石混交で、とんでもない爆損EAが平然と売られていたりするので、購入する際は十分検討する必要があります。「ちゃんとした販売サイトで売られているものだから、プロが作ったそれなりにいいEAだろう」という思い込みはNGです。

私は、販売サイトの売れ筋EAではなくて、EAに詳しい人が実運用で「おすすめできる」とツイッターなどで発言している情報を参考にしています。

無料EAの方は、無料と言うか、初期費用がかからない代わりに使用している間ずっと使用料が発生する「リース契約」みたいなイメージの方が正確です。

無料EAは、EA販売所で売られているというより、ツイッターなどのSNSや個人のブログで配られていることが多いです。使用は無料ですが、その代わりに配布者が契約している海外FXの口座を開設し、その口座限定で運用する必要があります。これにより、配布者にアフィリエイト報酬が入ります。

EAを使用する人は、追加の費用を払うわけではないので「無料」のEAですが、海外FXは、通常スプレッド(または取引手数料)の30%分程度の現金キャッシュバックを受けることが可能なので、実質的には使用料を継続して支払うことで使用できる「リース契約」のような形態になります。

キャッシュバックの仕組みについては、「キャッシュバックサイトで取引手数料を節約する方法」の記事にまとめています。

無料EAは、いいものももちろんありますが、詐欺的EAが多いので注意が必要です。次の項目の「要注意のEA」に書いたナンピンマーチンEAであることが多いです。

ちなみに、私はおたまじゃくしカップで無料EAとしてもらったEAを使用していますが、(詳細は「おたまじゃくしカップ成績公開」)、無料EAの9割はナンピンマーチンEAのような気がしますので、使えるEAは本当に少ないです。アタリの1割を探し当てたと思っています。


要注意のEA(ナンピンマーチンEA、コツドカEAなど)

EAの中で、特にリスクが高いのがナンピンマーチンというタイプのEAです。


最近は、カイロスシステムというナンピンマーチン型のEAで口座が破綻した人が出たことが話題になりました。

保有ポジションが逆行したときに同じ方向に再度ポジを持つナンピンと、ナンピンする際にロットを倍にするマーチンゲールという手法の組み合わせです。

画像を見ると、このEAは大体12pips逆行するごとに新しいポジションを倍のロットサイズで持っているということが分かります。

倍のロットサイズにしている理由は何かというと、例えば109.00で買いポジションを持って、108.9に下がったときに同じロットサイズでナンピンすると、最初のポジとの中間の108.95まで戻るとトータルでプラスになりますが、マーチンをすると、2個目のポジの方が量が大きいので108.925まで戻ればプラスになります。

3回目、4回目とロットサイズを増やしてエントリーしながら、相場が反転するのを待つタイプのEAです。

次々とポジションを持っていき、全てのポジションの損益を通算し、設定された利確目標を超えると利確するタイプのEAですので、普段は負けませんが、300pipsとか400pipsとか一気に逆行すると口座の残高が全てなくなってしまうリスクがあります。

逆に、ストップロス(SL)が設定されているEAであれば、設定したSLの値まで逆行したら損切りしますので、一晩放置したら口座の残高が全てなくなってしまうというようなことは基本的に起きません。

Pips_miner_EA超多頻度トレードによる高収益を狙うEA | GogoJungleというEAがゴゴジャンで人気ですが、こちらは、EAのストラテジーの説明で「最大ストップロス 80」と書かれています。「最大ストップロス」というのは、どのポジも80pips逆行したら損切りされるという意味です。

「最大」となっているのは、EAによっては、最大ストップロスで設定されたpips数に達する前に、内部ロジックにより微損撤退する機能があるものもあるからです。「内部ロジック決済」という用語が出てきたら、設定されたSL、またはテイクプロフィット(TP)に達する前に決済してしまうことです。SLの場合は、チャートから逆行する兆候を検出したら発動するようです。


ナンピンマーチンは、一方通行の相場が来なければずっと稼ぎ続けられますが、一方通行の相場が来てしまうと口座残高がゼロになってしまうリスクがあるので、基本的におすすめしません。使いようによっては、、、というところもありますが、最初に使うEAとしては避けた方がいいと思います。


要注意のEA2つ目は、コツドカEAです。コツコツ(と利益を獲得し)ドカン(と損失を出す)EAなので、勝率が高い代わりに1回あたりの損切りが大きいことが特徴です。これは、別に悪いEAなわけではないですが、EAに慣れない段階で最初に使うとメンタルがやられる可能性があるので、注意してください。

上に挙げたPips_miner_EAは人気のEAで利用者も多いですが、上の図の「最大ストップロス」と「テイクプロフィット」の項目を見ると、「最大ストップロス」が80なのに対して、「テイクプロフィット」が8なので、損切りの金額が利確の10倍になってしまうという設定です。

つまり、利確は早いけど損切りは遅く、10回勝っても1回負けただけで利益が吹き飛んでしまうということです。(上で説明した「内部ロジック決済」機能はあると思いますのでもう少しましなバランスになるとは思いますが)

これは、ゴゴジャンに掲載されているフォワードテストのデータからも分かります。これは、ゴゴジャンが独自にデモ口座で計測しているフォワードデータです。

オレンジの部分が含み損ですが、数日かけてコツコツ稼いだ利益を、一気に持って行ってしまうくらい含み損が大きいです。含み損のうち、助かったものもあれば、損切りになってしまったものもあり、損切りになった場合は結構急な角度で残高が減っています。


ただ、Pips_miner_EAはかなり人気のEAです。おたまじゃくしカップで、2週目が終わった時点でトップのきつねもさんも使っています。


こんな風にきれいに右肩上がりになればいいのですが、例えば、最大SL80pipsが2回連続で発生してしまうとかなりメンタルにくるのがコツドカEAの特徴です。

EA販売サイトのゴゴジャンなどは、「勝率90%」というような宣伝をしたりしていますが、勝率が高いものはほとんどこのコツドカEAになります。
    投資家の英知をすべての人に。GogoJungle

損切りも利確も同じくらい(例えば50pips)で勝率90%なら、ボロ勝ちでどんどん口座残高が増えていきますが、そんな夢のようなEAはないです。損切りと利確が同じくらいであれば、勝率60%以上ならいいEAという評価を受けていると思います。


もう一つゴゴジャンで人気のEAにKUNAI_CHFJPYというのがあります。こちらのKUNAIは、シリーズでいろんな通貨が販売されているのですが、どれも成績がよくて人気です。

EAの名前の下に書いてある「収益額」というのは、EAが販売されて、ゴゴジャンでフォワードデータが計測されてからの収益額の合計になります。
1ポジション型の朝スキャCHFJPY版です。 | GogoJungle


こちらは、コツドカEAではなくて、損切りと利確の差があまりない、メンタルに優しいEAです。

コツドカかどうかというのは、ゴゴジャンの販売ページ(KUNAI_CHFJPY)の一番上を見ると分かります。赤い枠のところですが、平均利益が5千円程度、平均損失が7千円程度です。つまり、1回負けても、1.5回勝てば取り戻せるので、損切りしても安心して見ていられます。


コツドカEAと、コツドカではないEAは、どちらも勝てるEAは勝てるので好みの問題だと思いますが、最初はコツドカEAは結構ストレスがたまるので、どちらかと言うと、EAデビューの方にはコツドカでないEAの方がおすすめです。

最近は、ゴゴジャンの販売ランキングで6位になっているLegato USDJPYというのが人気のようです。※ゴゴジャンの販売ランキングは、たまにどう見てもいいEAではなさそうなのが紛れ込んでいるので、ランキングの順位だけでなく、SNSやブログでの口コミも確認するのがおすすめです。




Legatoの特徴ですが、勝率は50%ですが、平均利益が平均損失より大きいです。つまり、勝ち負けを繰り返すけど、勝ったときにたくさん獲れるのでトータルで利益を積み上げていけるEAということですね。



勝率が50%なので地味に見えますが、着実に利益を積み重ねているようです。


よくあるバックテスト詐欺

ナンピンマーチン、コツドカ(Pips_miner_EA)、非コツドカ(KUNAI_CHFJPY)、勝率50%(Legato USDJPY)のフォワードテストを例に説明しましたが、バックテストの見方も大体同じところに注目します。

「Selye」のバックテストデータで見てみると(バックテストの参考に使わせてもらっているだけで、Selye自体は成績のよいEAです)、



表の少し上あたりに、「平均 勝トレード」「平均 敗トレード」というのが載っていますので、コツドカEAだった場合、ここを見ると「平均 敗トレード」が異様に高くなっているので分かります。Selyeの場合は、敗トレードが勝トレードの2倍なので、そこまでコツドカではないです。

バックテストの結果をよく見せる方法というのは、いろいろあるのですが今回は一番単純なものを1つ紹介します。赤い枠で囲った「スプレッド」のところが今「35」と書かれていますが、これは、「スプレッドが3.5pipsだったものとしてバックテストしている」という意味です。小数点を付けるとpipsになります。




ドル円は、通常のスプレッドは国内だと0.3pips、海外でも手数料込みで1.0pipsくらいですが、このSelyeは早朝のスプレッドが広がりやすい時間帯にエントリーすることを想定しているので3.5pipsでバックテストされているのだと思います。朝のスプレッドが広いことを加味しても、十分高い数値でバックテストしていると思いますので、実際に運用してみても大きく外れた成績にはならないはずです。

この数値を、例えば「0」にしてバックテストすると、1取引ごとに3.5pips分スプレッドとして利益から引かれていたのがそのまま利益に加算されますので、それだけでとてもいい成績になります。しかし、実際にかかるスプレッド(最低でも国内だと0.3pips、海外だと1.0pips)を無視しているので、リアルで運用したら、バックテストよりも悪い成績にしかなりません。

これがよくある詐欺手法です。他にもありますが、とりあえず入門編としてこれだけ紹介します。

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